先日、クライスラーの
自動車がインターネット経由で遠隔操作されてしまう問題で140万台のリコールを発表したとのニュースが流れました。
このニュースを聞いて、
今や「車もハッカーの標的になるんだ」という驚きと共に、ネットへ接続することへの怖さを強く感じました。
ハイブリッド車、電気自動車、水素自動車への進化に加え、さらには自動運転技術も開発されつつあり、自動車の進化には目を見張るものがあります。
メカだけで動いていた車では、想像もできないことですが、
車はずっと前から車載マイクロコンピューター(マイコン)を搭載し始め、車の内部でネットワーク化が進んでいます。
1980年頃には1台当たり約8個、1990年には15~20個、2000年には30~35個、2005年には50~60個へと増えています。
約10年前の2006年製トヨタ・プリウスでさえ、センサーが約100個、マイコンも70個程度使われているそうです。
最近の車では、どの程度搭載されているのか想像さえつきません。
こんなにもたくさん車に搭載されているマイコンですが、今や自動車の高性能化や低燃費化、快適性向上、安全性向上などを実現する上で、欠かせない存在になっています。
そして、
これらが車内部でネットワーク化され、CAN(Car Area Network)を構成しています。
このCANが外部のネットワークに接続されれば、
パソコンと同じように乗っ取られる危険性をはらんでいることも容易に想像できますが、
車もついにここまで来たか!という印象です。
パソコンであればたとえ乗っ取られたとしても、LANケーブルを引っこ抜いてしまうか、最悪電源を切ってしまえば済みますが
走っている車の場合、なかなかそのようにはできません。
これからの時代、
ネットワークへ接続するものは、
乗っ取られた時にネットワークから素早く遮断できる手段を持っていることが鍵
となりそうです。