最近、”DNS Unlocker”などのアドウェア(ユーザの画面に強制的に広告サイトを表示させる広告宣伝用のソフトウェア)の被害にあわれている人が増えているようです。
悪質なアドウェアは、フリーソフトウェアにくっついて侵入されるケースが圧倒的に多く、
迷惑ソフトウェアはすぐ怪しまれるので、中には”Microsoft CERTIFIED Partner”のロゴを掲載して権威付けし、怪しまれないようにしているものもあります。
不幸にして、このような悪質なソフトウェアに侵入されてしまった場合でも、
OSが64ビットであれば、削除ソフトウェアで比較的削除しやすいようですが、
OSが32ビットの場合、削除ソフトウェアを使っても削除できないケースが多いようです。
それでも、
● アドウェア駆除ソフトでも駆除できないことがある。
● 駆除したと思っても完全に駆除できているのかよく分からない。
● ウィルス対策ソフトやスパイウェア対策ソフトのインストール自体を躊躇してしまう。
などの問題があります。
いずれにしても、これらの悪質なソフトウェアは、とんでもない厄介者でしつこいのが特徴です。
過去の経験から、Windows PCであれば、ためらうことなく試せる有効な解決案があります。
それは、Windows OSで提供されている「システムの復元」です。
“DNS Unlocker”に限らず、本人が知らないうちに勝手にパソコンの奥深くまで入り込んでくる不届き千万の輩を排除できるシステムメンテナンスツールです。
Windows OSの種類によって、操作などが若干異なるかもしれませんが、Windows 7の場合で説明します。
デスクトップ画面左下にある丸い「スタート」ボタンをクリックすると、「プログラムとファイルの検索」と書かれた検索窓が表示されます。
そこに、「システム復元」と入力してエンターキーを押すと、下図のような画面が出てきます。
この画面で、プログラムにある「システムの復元」をクリックすると、次の「システムファイルと設定の復元」画面が出てきます。
「次へ」のボタンをクリックすると、いくつかの復元ポイントを示す次の画面が出てきます。
「他の復元ポイントを表示する」ボックスにチェックを入れ、
パソコンが正常に動いていたと確信できる時点まで遡って復元ポイントを選択し、「次へ」をクリックすると復元ポイントの確認画面が表示されます。
この画面で、「影響を受けるプログラムの検出」をクリックすると、影響を受けるプログラムやドライバが別の画面に表示されますので、影響を受けても支障がないものであることを確認して「完了」をクリックします。
「完了」という紛らわしい名前ですが、これは復元ポイントの確認を完了するという意味です。
すると、次の「システム復元の実行」画面が表示されますので、
問題がなければ、「はい」をクリックして実行し、システムが復元するのを待ちます。
そうすれば、悪質なアドウェアソフトに入り込まれる前のシステムファイルに戻してパソコンを立ち上げることができます。
パソコンを起動してブラウザを開いた時に、問題がないことを確認できれば、解決できたことになります。
アドウェアが侵入したと思われる時期より明らかに前の設定にパソコンを戻すわけです。
Windows Updateなどが実行されれば、自動的に復元ポイントが残っています。
システムの復元では、コンピュータのシステムファイルのみが変更されます。
ドキュメントや画像などの個人データに影響はありませんし、デスクトップにあるショートカットやメール履歴などもきちんと残っています。
いろいろ試行錯誤して削除を試みるよりも、この「システムの復元」の方法が一番簡単に試せると思います。
しつこいアドウェアやウィルス感染に悩まされている方は、この「システムの復元」で助かるかもしれませんので、是非試してみてください。