意味をよく間違えて使われる“terminal”

味な英語屋

2014年05月14日 18:18


和製英語ではないものの、意味を間違えて使われる単語も多い。

“terminal”、なかば日本語として日常で使われている単語だが、

「終点, 末端, 最終, 終着駅,(電気)端子, (コンピュータ)端末」などを意味します。

動詞で使えば「終了させる, 終結させる、~の末端をなす, ~を終端させる, 終わる, 終了する, 終点となる」の意味になります。


どこへ行っても、時々「ターミナルホテル」という名のビジネスホテルを見かけます。

ここでいう「ターミナルホテル」は、乗り換え線が集まる駅の近くにあるビジネスホテルがほとんどです。

“terminal care”というと「終末期医療」のことですが、“terminal”の意味通りに正しく使われています。

“terminal illness”という言葉もあり、死ぬこと以外に結果がない病気のことです。

“terminal care”と同じ捉え方をすれば、

“terminal hotel”は差し詰め「終末期のホテル、ひとり寂しく命を終えにやってくる」の意味になるでしょう。

まさしく、ネイティブにとっては「終末期のホテル、ひとり寂しく命を終えにやってくるホテル」の意味になってしまいます。

一方、“terminal”を正しく使っているなぁ~と思うのは、新幹線に乗って停車駅を案内する社内放送を聞いた時です。

東京駅から下りのこだまに乗ると、

“This train will be stopping at each station before arriving at the Shin-Osaka terminal.”とアナウンスしています。

“terminal”を「終着駅、最終駅」として、“terminal”と“station”をきちんと区別して使っているのです。

“terminal”のように、私たちが何気なく使っている身近な言葉にも、言葉の意味を再認識させられることがよくあります。

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