『ボブ・ディラン』がノーベル文学賞受賞、ノーベル賞選考委員会もなかなか粋なはからいをするものだ

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2016年ノーベル文学賞

先日、アメリカの音楽家『ボブ・ディラン』がノーベル文学賞を受賞した。

『ボブ・ディラン』といえば、やはりベトナム戦争を思い出してしまう。

ベトナムの共産化を阻止する口実で出兵したアメリカ軍と、北ベトナム・南ベトナム解放戦線が10年の長きに渡り争った戦争で、アメリカに支援された南ベトナム政府が1975年に崩壊し、北によるベトナム統一が行われて終結した。

当時、ベトナムからは難を逃れるために、ボートで命からがら日本へたどり着いた難民、いわゆるボートピープルと言われたベトナム人が多くいたことを今でも覚えている。

日本にも『ボブ・ディラン』のファンが多くいて、

当時、フォークグループ「ガロ」が歌った『学生街の喫茶店』の歌詞の中にも

「君とよくこの店に来たものさ、訳もなくお茶を飲み話したよー、学生でにぎやかなこの店の、片隅で聴いていた『ボブ・ディラン』・・・」

と出てくるほどだった。

その『ボブ・ディラン』の初期の代表作「風に吹かれて」の歌詞を見てみると、反戦への明快なメッセージを歌詞に織り込んでいる。

【Blowin’ In The Wind】(風に吹かれて・抜粋)

How many roads must a man walk down
Before you call him a man?
どれだけ道を歩けばいいのか?一人前の男と呼ばれるまでに。

Yes, ‘n’ how many seas must a white dove sail
Before she sleeps in the sand?
白い鳩はどれだけ海を渡ればいいのか?砂浜で安らぐまでに。

Yes, ‘n’ how many times must the cannonballs fly
Before they’re forever banned?
どれだけ砲弾が飛び交わねばならないのか?武器が永久に禁じられるまでに。

The answer, my friend, is blowin’ in the wind
The answer is blowin’ in the wind
その答えは、友よ、風に舞っている。その答えは風に舞っている。

歌詞をよくみると、しつこいくらいに韻を踏みながらメロディーのせている。

歌詞というより詩に近いかもしれない。

その詩を、メロディーにのせて歌ったことで、時代背景も相まって多くのファンが生まれていったのだと思う。

その音楽家『ボブ・ディラン』に、ノーベル賞選考委員会がノーベル文学賞を授与!

ノーベル賞選考委員会もなかなか粋なはからいをするものだ。

今日も最後までお読みくださりありがとうございました。


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